いま注目すべき時計のトレンドを変える新潮流
Written on 09/29/2017 By admindd in 時計相場
[THEME①-1]
振り角は高い方から低い方へ
ムーブメントの設計で、10年前と最も異なる要素を
挙げるならばテンプの振り角になる。
携帯精度を改善するため、かつてテンプの振り角は、“高ければ高いほど良し”とされた。
300度は当たり前で、340度を超えるものさえ少なくなかったほどだ。
しかし今やテンプの振り角は、振り当たりを起こさない程度まで下げられた。
それを可能にした要因はロングパワーリザーブとマルチバレル化だ。
精度測定中のロレックスCal.4130。高精度で知られるロレックスだが、クロノグラフの4130にせよ、自動巻きの3100系にせよ、振り角が300度を超えることは希だ。振り当たりを嫌う同社の設計思想は、他社の基幹ムーブメントにも大きな影響を与えた。